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今日は星のお祭りの日
++star festival++
世界中で一つだけお願いが叶うんだ。
少年は、隣の少女に向かって、そう言った。
当然、少女はそのことを知っている筈だったが、
へぇ、そうなんだぁ
と微笑む。
それが少年にとっての幸せの時間で
それが少女にとっての生きている意味で……
じゃぁ、お願いしようかな?
少女は、星空を見つめてそう言った。
オネガイ?
それは少年にとっては意外な言葉だったようで、
その視線は、少女を真っ直ぐに捕らえる。
きっと叶わないよ。
ううん、叶うの。
だって世界中で一つ……
そ、蓮と涼音は、世界中で一つ。
少年の言葉を遮って、
少女は、星に染まった瞳を向けた。
トクンと、
少年は確かに、鼓動が鳴るのを聞く。
それが表情に表れたのだろう。
少女はさらに笑顔を大きくし、
そして少年の腕をふんわりと包んだ。
蓮が、ずーっと、涼音といられますように。
* * *
それは 幼い日の記憶
幼い日からの 記憶